潜水服は蝶の夢を見る 感想
圧倒的な不自由から気づかされた自由
雨雲レーダー
基本、天気予報を信じてない。
だから雨といわれても傘を持ってかないし、
雨に降られたら降られたで東京事変の「キラーチューン」のPVばりにぬれてやる。
椎名林檎キラーチューンver.
しかし、最近きになるやつがいる…。
雨雲レーダーだ。
名前がカタカナなのできっとハーフだろう。
どことなく出来るやつのムードがある。
というか、数時間後の雨雲の動きが読めるという、実際に出来るヤツらしい。
なんだ、レーダーって。偉そうにしやがって…。
天気なんて自分で靴なげて占ったるわ!!!
ほれっ!
……どうせ天気なんてわかねーんだ…。
ましてや“サイタマ”の天気の事を真剣に考えてくれるやつなんていねーんだ…!!
自分はオオカミに育てられたんだっけ?と思うくらい、
人を信じられなくなっていた。
しかし、雨雲レーダーは本当にスゴい。
ピンポイントで雨がどこに、何分後に、どれくらい降るかわかるし、
雨雲の動きを動画としてみせる為、とてもわかりやすいようになっている。
自分が住むところはあと1時間大丈夫だけど、隣街はさっそく雨雲横切ってんな…。と、見ればわかる。
すごいな〜雨雲レーダー。やるやないか…。
未だ天気予報は信用ならないけど、雨雲レーダーは信用している。
それはもう、都会から来たよそ者を最初は警戒していたものの、
最終的には家族同然の様に迎え入れる村民のような気持ちで信用している。
これからも意味もなく頻繁にチェックしていこう。
降水確率0%でも。
MEWTON ( GRAVITY DAZE 2 CM挿入歌)
なんなんだよ、この異常な気持ちよさはっ!!
その衝撃が襲いかかってきたのは、Youtubeを徘徊している時のことだった。
お目当ての動画を観ようと動画をクリックすると、いつものように広告が始まった。
Youtubeの広告動画には5秒みるとスキップできるものと、
動画全てをみなければいけない苦痛な広告の2種類がある。
その広告動画は5秒でスキップできる方だったので、
最初は「ラッキー☆ スキップしたろ!」ぐらいに思ってた。
しかし、最後まで動画を観るはめに。
なんなら動画の最後頃にはナゾの感動すら覚え、涙目になっていた。
その動画がコレ⇩
なぜ目がうるむのか?…わからない。
…猫だ。猫が可愛すぎいたからに違いない…。いや、、きっとそうだ…。
この広告を観終わった後、肝心な動画本編は見ずにページを閉じてしまい、
「良いものを観たな…。」と余韻に浸っていた。
この映像は全てが良くて、一人称視点だったり、ずるいくらい可愛い子猫だったり、
いろんなところに細かいネタがちりばめられてあったり、どうやって撮ったんだ?って思わされるような仕掛けだったりと、とにかく飽きずに4分ちょっとを楽しめる。
中でも気になるのが、挿入歌。
冒頭でも流れるけど、2分50秒くらいから動画の急展開を盛り上げる。
”空に落ちる”シーンと挿入歌が相まって、とにかく気持ちいい!
調べてみると動画説明欄には、
と書いてある。
しかし、これ以外の情報はない。
タイトル不明、歌手名もバンド名も聞いた事がない。
その時は知るよしもなかった。ここから長い戦いが始まるとは…。
この動画が配信され始めたのは今年の1月11日。
動画の存在を知ったのはその数日後。
歌手名とバンド名と、"GRAVITY DAZE 2"というヒントを元になんとかこの曲の情報を集めようと思ったけど、曲名もわからなければ、リリースされる情報もなかった。
それからの日々は地獄だった。この曲を聴く為には動画を観るしか方法がなく、
バンドの公式HP、Twitterには「あれ?あの動画は夢でみたんだっけ?」と思う程、
情報がでなかった。
気づけば挿入歌の強い依存病になっていた自分は、
むさぼるように出勤途中、休憩中、帰宅途中、どんなシーンでも動画をみていた。
そして無事、パケット死した。
パケットの殉職をきっかけに、あの熱が嘘だったかのように動画をパタりと観なくなってしまった。
そして今日、ふと思い出した。あの動画の、あの挿入歌を。
久しぶりに動画を観ると、説明欄には特に挿入歌に対する追加情報はなかった。
「あぁ、このままフルver.を聴く事なく終わるのか…」と寂しく思いながらも、
googleで"ハル(DIALUCK)"と検索をかけると、
ヒットした!ヒットしたんだ!!リリース情報が!!!
終わった……。
まるで長い兵役を終えたような開放感に包まれた。
本当にスゴい偶然なんだけど、
なんと昨日から配信リリースが始まったそうです。
気になっていたタイトルは『MEWTON』
なるほど!答えは動画の中にあったのか!笑
早速、iTunesでダウンローード!!!
即刻、ヘビーローテーション!
待たされた…。しかし、待つ甲斐があった。
もし、同じく気になられていた方がいたら是非フルver.も聴いてみてください!
サバイバルファミリー 感想
笑えるけど、笑えない。 笑いたいけど、笑えない。
けどちゃんと笑える。矢口監督映画だもの。
最初から矛盾した文章で始まったけど、
この映画を観た人なら意味がわかってもらえるはず。
昨日、この映画を観てきました。
ただ“電気が使えなくなった”だけ。
しかし、これが面白いところでもあり、怖いところなのが、
たった“電気が使えなくなった”だけで人はサバイバルに近い状況に陥ってしまうというところ。
また、パンフレット内で監督が「たった130年前に戻っただけ」とも言っている。
確かにそうだ。たった130年前には電気がなかった、電気がない生活が当たり前だった。
なのに人は…“現代”人は、パニックをおこし、電気以外がそろった無傷の街でサバイバルをしてしまう。
もし実際に映画と同じ事がおこれば、現代人の僕はパニックをおこすだろう、そしてきっとアナタも。
劇中では電気が使えなく、ロウソクで夜をしのぐシーンや、
7年前に同じ経験をしたからだ。
7年前、私が住んでいる埼玉を震度5の地震が襲った。
まわりで建物が倒壊するようなことはなかったものの、震災の数日後には水や食料が店頭から消え、計画停電の為に電気も一定時間使えなかった。
電池もライトもランタンも売り切れ、夜を劇中と同じ様にロウソクでやりすごさねばいけない日もあった。
あの日、電気の大切さを思い知らされ、電気の大切さが身に染みたはずだった。
しかし、忘れてしまっていた。電気の大切さを、ありがたさを。
でもこの映画は忘れてしまった電気の大切さを思い出させてくれた。
そして、家族のつながりの大切さも思い出させてくれた。
日々の生活が当たり前ではなくなる日がくるかもしれないと思い知らせてくれた。
全て笑いと共に。
でもきっとまた忘れてしまう。
日常にのまれて、当たり前にもどる。
そうなったらこの映画をまた見返す時なんだと思う。